【地獄の訓練】
GW空け。4月入社の新人が職場に配属される時期。
管理職になって受けた本格的な研修を思い出す。
通称【地獄の訓練】正式には”管理者養成基礎コース”。
山奥で”13日間”の合宿。俗世間から隔離され、
TV・新聞はもちろん禁止。携帯も事務局に預ける。
①挨拶の効用 ②行動力基本動作10カ条
③40キロ夜間行進 ④素読 ⑤共感論争
⑥パンと牛乳 等々・・・・
与えられたメニューを全てクリアして晴れて卒業。
入校前、学校から上司あてにリクエストカードが届き、
訓練参加者の改善点を洗い出し、13日間の訓練に活かす。
大抵の上司は
「管理者として部下を厳しく指導できるように欲しい」
「13日間で完結させる納期意識を植えつけて欲しい」
等、新任管理者へのエールを”具体的”に挙げる。
当時、私の直属上司は、先に親会社から出向した社長。
私も出向組で新任の総務課長。普段は研修に送り込む立場。
どの部署の”誰が何日で”卒業したか、を把握していた。
当然、自分も13日で楽勝。などと高をくくっていたが、
実際には”15日目の朝”にやっとのことで卒業。
卒業後に”実は”と告げられた社長のリクエストは2点。
「実るほど、頭を垂れる稲穂かな。」
「絶対に13日間では卒業させないでくれ。」
この屈辱の納期遅れが、その後の職業観にも繋がっている。
昨年までの大学院での2年間、シビアな担当診断士だったが、
実習時の客先マナー、診断報告会での接遇だけは褒められた。
MBA課程を卒業でき、コンサルとして独立できたのも
人生観を変える契機となった【地獄の訓練】であり、
無茶なリクエストをした、岐阜に住む元上司のおかげです。
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